Natural Cafe Jazz Live Report 2004.05

contributed by hyaralin-san


デイブ・ピエトロ カルテット

デイブ・ピエトロ カルテット
デイブ・ピエトロ(as) ジョナサン・カッツ(p) 安ヶ川大樹(b) 江藤良人(ds)
☆ ☆ ☆

真打登場!
昨年惜しまれながら解散した今は無き「秋吉敏子オーケストラ」。 秋吉さんといえば、ちょっと前に「報道ステーション」にゲスト出演していたのを見たが、解散理由について 「ピアノの腕が錆付いてしまわないよう、これからはピアニストとしてもっと自分を磨いて行きたい」なんて語っていた。 御歳74歳、まさにスーパーチャンバー!そんな「快女」のもとで10年以上リード・アルトを張ってきた男、 それがデイブ・ピエトロである。蔵は過去何度か海外プレーヤーをゲストとしてお迎えしているが、 いよいよ真打登場といったところか。 一方、ピアノのジョナサンは日本を拠点に活躍する親日アーティスト。安カ川さんとも古い付き合いで、日本語もペラペラ。 おまけにデイブとはハイスクール時代の後輩にあたるというから、このツアーには欠かせないメンツの一人。
相思相愛
今回のライブはデイブの来日ツアーの一環で、ブッキングマネージャーは恐らく安カ川さん。 東京からスタートして、静岡とくれば、お次はもちろん東海圏に突入。そして、安カ川さんが選んだお店はラブリーでもスターアイズでもなく 「蔵」だった。過去2回の出演(Ya3!)で、そのベースは蔵のお客様のハートをガッチリ掴んでおり、それが安カ川 さんにもビンビン伝わっているはず。今夜のライブはそんな「相思相愛」関係の所産であろう。
東海岸の音
予約は早々に満杯。それでも絶えないお客様のTEL・・・。ほんの前日まで、そんな状況にあったらしい。 固唾を呑んで耳をそばだてた第一音は、そんな蔵オーディエンスの「過度の期待」をまったく裏切らないものだった。 ソロで奏でられた1−1のイントロ。我々がイメージする、ジャズアルトかくあるべし!という音が蔵を満たし、 思わず僕の顔もほころんでゆく。そして、隣で聴いていた長井秀和がこうつぶやいた。
    「今宵、日本の空の下で響くアルトのなかで一番イイ音だろう・・・間違いない!」
さしもの毒舌家も東海岸の第一線級の音を前にしたらこう言わずにはいられないだろう(笑)。
美味しいサンドイッチ
曲構成は、スタート−エンドのスタンダードにメンバーのオリジナルをはさみこむという豪華サンドイッチ・スタイル。 MCは安カ川さんとジョナサンが交替で担当。セットリストで???になってるのは曲紹介をジョナサンが担当した分 だったりする。つまり、英語がネイティブ過ぎたため、未熟な僕にはヒアリングできなかったということです、相すみません。 そのかわり安カ川さん担当分は全て聞き取れました(笑)。 そんなタイトルとは裏腹にオリジナル曲はどれも耳によく馴染む聴きやすいものばかり。 1−5は、「i hear a rhapsody」のコード進行で作ったというデイブの曲。 古き良き香りと、今風の感覚を併せ持ったなんとも秀逸なニュースタンダードに仕上がっている。 これもこの音だから出せる味・・・かな。
リズムは「出す」もの
さて、強烈なリズムでサポートするのは本邦最強のリズム・ユニット、安カ川&江藤! 江藤さんは蔵初登場で、こちらもお客様の期待度極大であった。 しかしこの二人、とにかく強力。 これだけリズムが前に押し出されるバンドも久々だった。サウンドの「締まり」がすこぶる良い。 デイブの仕掛けにもビタビタッと対応。やっぱジャズはこうでなくちゃね。 1−3では、温厚そうなジョナサンもかなりアグレッシブなピアノを聴かせる。 曲想は完全に海の向こうのそれだった。 とにかくこのカルテット、リズムは「しっかり出して」ナンボだということを改めて痛感させてくれる。
体感時間
日米の4者4様のパフォーマンス。このバンドの凄いところは、耳障りな音が1つも無かったということ。 どんなにアウトしても、それが必然であったかのようにまとまってゆく。つまり、惰性の音が無い。 いつも本能的に振り分けている聴き流してよい音と、そうでない音。 正直なところ、前者が多いほどライブの体感時間が長くなり聴衆はダレる。 今夜の演奏は、変化に富むアプローチ、絶妙のバランス感覚に加えて、みなさん音を本当に大切に扱っているという印象を受けた。 物理的には1時間以上の時が経過しているにもかかわらず、体感時間のいかに短かったことか! 「好ライブ矢の如し」とはこのことだ。
来年も・・・
残念ながら所用があり前半だけで蔵を後にしたが、伝え聞くところによると、 打ち上げがこれまた稀に見る盛り上がり様だったらしい。 お開きは午前4時。酒豪デイブの御機嫌ぶりは、尋常でなかったとも聞いている。 来年も同時期に来日するらしいので、是非とも「蔵」をご贔屓に! 安カ川さんランキングでは、この地方のジャズクラブの先頭が「蔵」であることは間違いない。 ほらっ!そこの今回予約が間に合わなかった人!来年はお早目にね(笑)。


1st set

1.love is a many splendored thing
2.??? (composed by dave)
3.mystified (composed by jonnathan)
4.free your mind (composed by jonnathan)
5.??? (composed by dave)
6.it's you or no one
7.old folks (an encore)

ジョナサン・カッツ
ジョナサン・カッツ(p)
安ヶ川大樹
安ヶ川大樹(b)
デイブ・ピエトロ
デイブ・ピエトロ(as)
江藤良人
江藤良人(ds)

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