Natural Cafe Jazz Live Report 2004.08

contributed by hyaralin-san


雨にも負けず 喜多郎にも負けず・・・

野々田ブラザーズ
野々田万照(sax) 野々田久嗣(g) 粥川なつ紀(as) 小森佳登(key) 木全希巨人(eb) 牧野寛(ds)

雨の喜多郎
今年の夏は異常気象。平日はアホみたいに暑い日が続き、週末になるときまって台風が日本列島を迷走する。 火あぶりと水責めが交互に襲いくる「拷問」のような夏だ。 この日も台風の影響で雨ふり。そして折りしも岐阜の夏を彩る年中行事のひとつ「喜多郎コンサート」が長良川の河畔で開催される日でもあった。 蔵と長良川河畔は目と鼻の先で、外へ出れば喜多郎のシンセが聴こえようかという位置関係にある。 雨のなか、ずぶぬれになって観戦しているであろう喜多郎ファンの皆様、誠にご苦労様でございます! 田園コロシアムのVSOPや、古くは後楽園球場のGFRなど、雨のライブは伝説化することが少なくない。 さー、雨の喜多郎は後世にまで語り継がれるだろうか・・・。
屋根つきライブ
今宵、雨のライブはちょっと勘弁!という皆さんの受け入れ先になっているのが屋根付き、冷房完備の我らが「蔵」。 万照さんが自己のバンドを率いて、2年ぶりに戻ってきてくれた。 しかし、この2年で蔵の知名度は確実にアップしている。万照さん曰く、 東京のジャスメンの間でも岐阜『蔵』といえば有名で、蔵出演はある意味ステータスみたいになりつつあるというからビックリ。 しばらく東京のアーティストが続いていたが夏の終わりはビシーーーーーーーット、地元岐阜は鷺山出身のこの兄弟に決めて もらいましょう。対岸で鳴り響いているであろう喜多郎のシンセをシャットアウトするべくイケイケ大音量で看板通りの 「クラブ・ファンク・ジャズ」がスタートした。
ピチピチの出世魚
野々田兄弟には可愛い妹分がいる。もちろん万照さんのお弟子さんナッチのこと。 1−2、派手なドラムロールとコテコテの演出で登場した彼女。 キュートでか細い外見とは裏腹のイキのいいアルトに驚かれた向きも多いのでは・・・。 実は、蔵こそ初出演だが今やこの界隈では人気ナンバーワンの女性ジャズメンなのだ。 「岐阜のキャンダル」から「和製キャンダル」に昇格し、いよいよ冠が取れて真正「粥川なつ紀」になろうとしている。 地元ジャズ界きっての出世魚!人気、実力、ルックス、すべて兼ねそろえた逸材だ。 ノノブラにはいつもスペシャルゲストとして参加していたが、もはやレギュラーじゃなきゃ納得しない人が大勢いる (僕もその一人)。今や、ナッチのいないノノブラはクリープを入れないコーヒーのようなもの(古っ!)。 今後の活躍をお見逃しなく!
つややか姉さん
ナッチのお姉さん的存在がカトちゃんことキーボードの小森佳登さん。 「熟女〜、恋人募集中〜、35歳〜」なんて紹介されていたが、この人も古くから岐阜のミュージック・シーンでメシを 食っている大ベテランである。今夜は蔵に合わせて小じんまりとしたセッティング。後ろから堅実にバンドを支えていた。 演奏中は実に艶やかな大人の憂いを見せる美形キーボーディストだが、一旦ステージを降りるとかなり飛んでる(笑)。 某店では「笑うピアニスト」と異名を取る実に楽しいオネーたま。 ガンバレ熟女!女のサビは30からですぞ!20代はまだまだテーマ!(35からエンディング?)。
セレモニー 蔵バージョン
このバンドのMCにはお約束コーナーがある。「兄弟トークショー」がそれ。 「兄弟漫談」といったほうが解り易いかもしれない。もちろん万照さんがツッコミで久嗣兄さんがボケだ。 絶妙の間と想像を絶する超絶ボケが笑いと涙(?)をさそう名コーナー! 本日も数々のネタが披露されたなかから酒の肴におひとつ紹介しましょうか。
「兄弟立場逆転物語」
かつて、万照さんは久嗣兄さんのボーヤ(荷物持ち)だったことはあまり知られていない。 しかし、そんな師弟関係は長く続かなかった。万照さんは上京し本田俊之さんに弟子入り。 華やかな師匠の影で苦労の耐えない下積み生活を送っていたそんな頃。 仕事の打ち上げでカシオペアの面々と同席したことがあったようだ。 カシオペアといえば、久嗣兄さんが盲信する宗教・・・否、バンドである。 万照さんは、寝ても覚めてもカシオペアという久嗣兄さんに電話を掛けてみたらしい。

  万 「ひさし〜!今さー、野呂さんと一緒に飲んでんだけど、ちょっとかわるわ〜」
  久 「なんやおめ〜!こんな遅くに電話してきて何寝言言っとるんやて!」
  野 「もしもし〜、野呂ですけど。なんかカシオペアよく聴いてくれてんだって」
  久 「・・・・・・・・・えーーーーー、マジ!」
この瞬間兄弟の立場がグルンと逆転したらしい。 以降、万照さんに音楽理論を諭す久嗣さんの姿は一切見られなくなったという(笑)。 でもこれ以来、カシオペアと久嗣兄さんの関係は親密になり今も親交は厚い。 そういう意味では、世にカシオペアのコピーバンド数々あれど、久嗣さんの主宰する「may trout」は日本髄一の 公式コピーバンドなのだ。(ホントかよ!)
1st set
1.harlem nocturne
2.bob's jazz
3.i shot the sheriff
4.tutu
5.cantaloupe island
6.omara's dance
7.Englishman in new york (an encore)
野々田兄弟
今宵も弾ける兄弟トーク!
ナッチ
もはや正規メンバー!ナッチ〜!
2rd set
1.goodbye pork pie hat
2.pick up the pieces
3.europe
4.moose the mooche
5.so what
6.night in tunisia
6.earth,wind and fire medley (an encore)

クラブ&ファンク&ジャズ
今日の皆さんはもう顔見知りのメンツなので、ついつい内輪ネタに走ってしないがちだが、ちゃんと音楽性も紹介 しておかなければなるまい。このバンドが目指すものは純粋な4ビートではない。 いわゆるキメが命のフュージョン、荒削りな剥き出しのバップ、濃ゆーいソウルやブラコン、さらには8ビートのストレートなロックンロール。 そんな種々雑多なビートをクロスオーバーさせて万照流に料理したタテノリの痛快サウンド! 俗に「クラブ・ファンク・ジャズ」と呼ばれている。 とにかくあらゆる素材を駆使してお客様を楽しませることにかけては、地元岐阜に留まらずこの地方でも類を見ないバンドなのだ。 これは聴いておいて損は無し!
クラブ&ファンク&ジャズ
1−4はエレクトリックなマイルスにチャレンジ。1−7はブランフォードの参加で話題を呼んだスティングの名作。 既に選曲からしてセンスの良さが横溢している。2セット目はいきなりミンガスで始まり僕などは小躍り。 そういえばこの曲に出会ったのは高校時代、ジェフ・ベックのギターだった。今回はベック系のアレンジではなく 久嗣さんはあくまでサイドメン。しかし、2−3とくればもう久嗣兄さんのための曲。今宵も天まで登らんかという 泣きのチョーキングで絶頂に達してました(笑)。
from 名古屋
それにしても、このバンドのノリは最後列にお控えあそばされる牧野さんのタイコに依存するところがヒジョーに大きい。 4ビートから16ビートまで、痛快なキメを合図に猫の目のように変幻するリズムをことごとく体現してみせるこの技量。 誰かが崩壊してもこの人だけはギリギリのところで踏ん張ってます! 実はこのバンド、タイコだけは岐阜で調達できなくて名古屋は天白からはるばる牧野さんを招聘して叩いてもらっているというわけ。 東原力也の元追っかけ、今年の24時間テレビでも栄のオアシス21で演奏しているその筋のファーストコール。 でもサラリーマンなんですねーこれが(もったいない)。
エレベといえば・・・
さー、作曲家を父に持つ変わった名前のハリーポッター(笑)。 彼はプロのベーシストである。現在、地元岐阜でジャンルを問わず数々のバンドで活躍中。 2−5はそんなキマちゃんをフューチャーしたマイルスのモードナンバー。 キマちゃんにしか出せない独創的なイントロで、濃〜い世界に没入してゆく。 かなりタイトなソーホワットだった。演奏を終えた万照さんが一言「ジャズじゃん!」
打ち上げ最高!
打ち上げの爆笑トークはこのバンドのもうひとつの見所だ。なかでも万照さんの下積み話は群を抜いて面白い。 彗星の如くシーンに現われては消えてゆく天才肌のミュージシャンとは明らかに違う。 一介のボーヤからスタートし一般常識の通用しない厳しいバンドマン的師弟関係のなかで揉まれまくり、 キャバレーなどの食うためのハコでジャンル不問の演奏を繰り返し・・・いわば3Aから叩き上げられ 第一線に這い上がってきたきたミュージシャンの気骨と逞しさに触れられる絶好の機会だ! うーん、これじゃーちょっと持ち上げ過ぎだな〜、ちょっと落としとくか〜。 実は下積み話よりエロ話のほうが3.5ポイントほど面白いんだけどこれはナイショにしておこう(笑)。 とにかく演奏も打ち上げもサービス精神旺盛なこのバンド。地元の皆さん、いろんなところでやってますのでお目にとまった際には 是非足を運んでくださいな!
牧野さん
どえれ〜カッコえ〜タイコです!
キマやん&カトやん
キマやん & 超熟6枚スライス?
フロント3人
実に華のあるフロント3人衆!

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